Open Studio Tokyoの制作メモ

Open Studio Tokyoというサービスを作り途中。

そっけないNYアート事情の報告

2019年5月に2週間ほどNYに行った際に、複数人からお伺いしたアートにまつわる話を羅列しました。勘違いの聞き間違いなどあるかも知れず、裏どりしていないので事実の確証はありません。気休めの情報としてどうぞ!

 

ギャラリー事情

  • NYのギャラリーは野球のような階層と考えると理解しやすい
  • メジャーリーグか地元チームのヒーローか、自分の能力を見て決める
  • 調子の悪い時期にメジャーリーグに張り付くより、ランクを落として療養してまたメジャーに返り咲くなどして、トータルで評判を落とさないように活動することが大切
  • メジャーリーグにしてもI軍やII軍もあるので、その中での行き来も長期的にみて大切
    • 日本のギャラリーはギャラリーの階層が厚くない&行き来しずらいのでアーティストにとってキャリア形成が難しい?

  • メガギャラリーが台頭し、中間ギャラリーが潰れ、逆にオルタナティブは盛んになった傾向は顕著
  • だが、若手や中間層の作品は売れてないわけではない
  • 絵画は中間層や若手でもある程度は定期的に売れている、女性のコレクターも多い

  • メガギャラリーがやっていけるのは、たくさんの支店があるから
  • 美術館クラスのギャラリー空間で展示されている作品を買える顧客はNYでも少ない
  • メガギャラリー以外、インスタレーションコンセプチュアルアートの展示は難しい
  • 美術館のような権威を見せつけるメガギャラリーが、オンラインセールスや支店での展示によりコレクターの購買意欲を高めるという相互作用がある
    • 日本でのメガギャラリーと言われるANOMARYは支店を作らなければ所属アーティストの販売は難しいのでは?

アーティスト事情

  • 人件費や物価が高いので、大成したアーティスト以外は売りやすい形態の作品が好まれる傾向がある
  • 大成したアーティストのインスタレーションやプロジェクトは展示するが、それ以外は売りやすい形態の作品か、絵画に偏る傾向がある
  • しかしソーシャリー・エンゲイジド・アートのアーティストもいることはいる
  • キュレーターやギャラリストはスタジオ訪問をして、売れそうな作品があればフェアや展示に誘ってくれる
  • お互いに紹介する文化があるので、ソーシャルスキルがあれば発表の場は、ある程度開かれる

日本人アーティスト事情

  • 中国や韓国はアーティストコミュニティに財閥や財団などが助成をするので、コミュニティが機能している
  • 日本のアーティストのコミュニティに外部からのサポートはないので、そこで活動をするという感じではない
  • 他の国々のように、日本のアーティストやプロジェクトに財閥クラスや財団のサポートがないと、NYでは太刀打ちできない
  • もの派などの評価のついた展示はサポートされるが、日本の若手アーティストの展示の展示のサポートは少ない?
  • 日本人アーティストや日本のアートシーンはここ20年ほど、評価が高くなったり低くなったりはするが、概して常に興味の対象ではある(日本円と同じ?)

スタジオ事情

  • ブルックリンでも利便性がよく周辺地域がオシャレになった所は、地価が高騰しはじめ、スタジオは利益の出るファッションやインダストリアルの人たちが増えている
  • 月に一度かそれ以上に、コレクターなどからスタジオ訪問の依頼がある
  • スタジオ訪問は、個人のウェブサイトからの問い合わせやフェアで出会った人、ギャラリーからの紹介など
  • スタジオと自宅を一緒にするより、問い合わせが来た時に見せるチャンスを逃さないよう、スタジオは別の方が有利
  • 若手のアーティストは家賃や物価の問題で、絵画以外はNYから去る傾向にある
    • 日本はスタジオ訪問もなく、コレクターも少ないので若手には辛い?
    • 日本は売れなくても物価が安く生活できるので、実験的なシーンがある?
    • 実験的やコンセプチュアルなことをしたければ、ドイツへ行け

 

そのほか

  • 契約は日本よりアメリカの方がダントツにわかりやすい、ダメな範囲が明確
    • 日本は紙の契約も複雑、それ以外に空気感という曖昧な契約がある?
  • 若手アーティストの絵画は、サインは重要視するが作品証明書はあまり重要視されていない傾向

あとで書き足すかもですが、以上です!

非エンジニアがアプリ開発できる「Glide」を使ってみた!

表題の通り、「簡単過ぎる!GoogleスプレッドシートからPWAアプリを開発できる「Glide」を使ってみた!」をみてアプリ開発をしてみました。

paiza.hatenablog.com

私は現在Open Studio Tokyoという、アートピープル向けのスタジオ訪問ができるウェブプラットフォームを作らん!と勢いだけで空回りしている非エンジニアです。開発で困っていることは2つの視点からあり、ユーザー視点は、アーティストの登録数と、その情報の使いやすい検索方法。開発側視点は、アーティストの登録数の伸び悩みと、その情報の更新の仕方(ほんとはもっとたくさんあるけど...😭)。

ユーザー側からと開発側からの悩み、「検索のしやすさ」と「更新のしやすさ」をある程度同時に解決してくれるアプリ「Glide」に出会ったので、今回は実験的に使ってみることにしました!

今まではGoogleスプレッドシートWordPressにIframeで読み込んでみたり(見た目が猛烈にダサい)、CSVデータをテーブルにしてソート機能もつけてくれるプラグインを入れてみたり(モバイルだと使いづらい、そしてやはりダサい)と、試行錯誤している状態。一番のネックはシートを一覧で見せるしかなく(個別ページを自動生成してくれないので)1ページに情報が膨大になってしまうこと。きっと内容が充実してくるにつれ、みづらくなるのは必須。

なので、一覧+個別ページという仕様にしたい!個別ページいちいち作るのめんどう!自動生成してほしいけど、プログラムがかけない!という訳でプログラムを書かずになんとかできないか検索していると、WordPressの動的ページにXML/ CSVインポータープラグイン「All import」を見つけ、タグやカテゴリーで検索と一覧を見せるというやり方をとりました(別でエクスポートするプラグインもあるのも確認して導入を決めました)。

www.wpallimport.com

このプラグインはタグやカテゴリー設定もできるし、UIも使いやすい。めっちゃ便利!しかしこの場合だと、全体の情報を書き換えたい場合(たとえば全体の属性名を変えたいとか)、動的ページ全てをCSV吐き出しをしてまとめ、またCSV読み込みをする作業が必要。めんどくさいし、間違えそう。最新ファイルがCSV/WPのデータベースとずれていく。。。アーティストのページが増えたら情報の新旧を間違える時がきっとくる。。。等々、不安を伴った選択でした。
ということで、更新のことを考えるとGoogleスプレッドシートまたはデータベースを複製する回数が少ない作業をしたい!そんな時に見つけた「Glide」は一覧&個別ページが簡単につくれ、Googleスプレッドシートのリアルタイム読み書きで更新作業ができるとな!なんと素晴らしい。

実は他にももう一つ導入を考えている仕組みがあるのですが、それはちょっと時間がかかりそうなので裏で走らせつつ、手軽にできそうなGlideにCSVデータを読み込ませてみました。私がもっているのは250人以上のアーティストデータ。そんなに多くはないけれど、やはり一画面で見せるのには多いのでタブで暫定的に「男/女/グループ」の3種類に分けてみました。アートのジャンル別に分けるのもよいなと思ったけれど、領域横断している人が多いのと、ジャンルも多いので現実的じゃないかなと。

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タブにはアイコンを選んでつけられます。使いたくないタブは非表示にもできるし、アプリ上でタブの名前も変えられます。まだ見せたく無いデータを別タブにしている時とか便利!個別ページも自動生成してくれる!そしてタブごとに設定が変えられるので、今回は「男/女/グループ」と見せたい内容は同じもので仕分けしましたが、「スタジオマップから検索/作品から検索/アーティストから検索」など、見せたいものが違う属性でも作成が可能!すごい。

しかし、使いづらい点も。ソート機能がない(検索である程度回避できるけど、逆順にしたい時はお手上げ!)。PC閲覧のことは考えていない(使えないことはない)。

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これがPCからアクセスした画面。このスマホ画面をPC上で操作すれば、スマホと同じような動作ができます(スマホ画面が動くと気づいてくれるかな...)。

現在のOpen Studio Tokyoの来歴は半分くらいはモバイルで、残りはタブレットとPC。しかし研究者はPCで情報をまとめたりするのでは?という疑念も残ります。これからアクセスが増えた時、海外のキュレーターや研究者は果たしてモバイルとPCどちらからこのサイトを見るのか...!

ということで、ちょっと使いやすくなったOpen Studio Tokyoをよろしくお願いいたします⭐️

openstudiotokyo.baexong.net

 

 

海外へちょっとだけ宣伝してみた話

 「登録者が少なくてもサービスが成り立つような、アーティストリストの作成の話を書く」と書いて、はや一ヶ月。今月も違う話をします((((;゚Д゚)))))))。

オープンスタジオ東京は、海外のコレクターや研究者などが、日本のアーティストの仕事場への訪問をマッチングするサービス(プラットフォームと呼んでいますが)。

openstudiotokyo.baexong.net

 

このサービスの対象者は日本以外に住んでいる人。本当は英語だけじゃなくて中国語やイタリア語など様々な言語にも対応したいところですが、まずは英語のサービスを作りました。しかし、日本以外に住んでいる人、特に海外のアート関係者がこのサイトをどのように知るのでしょう(白目)。宣伝ってどうすれば良いのじゃ。

当初は「海外への宣伝はウェブサイトが充実してから!今見に来ても情報少ないし。のちのちの話じゃ」と考えていましたが、アート関係者が見にこないサイトに誰も登録したいとは思いません。ぜんぜん登録者が増えません。卵が先かニワトリが先かの話ですが、卵もニワトリもお互いに先をゆずってどちらも前に来てくれません(泣)。

ということで「登録者が少なくてもサービスが成り立つような、アーティストリストの作成」を思いついたのですが、同時に海外の人への宣伝もはじめました。まずは2月の終わりごろに開催された、欧州11都市の市長たちが日本のアートや文化交流を目的に集まる会合に参加してみました!

目的はOpen Studio Tokyoに提携してくれる都市を探しに。 一応、すべての都市に提携しよーよ!というラブレターと私の職務経歴書的なものを渡しました。全部で14箇所に配りました(都市じゃなくてオーガニゼーションなどもあったので)。

配り終わったあとは、グーグルアナリティクスの前から離れられません。。。が、その日は誰からもアクセスがありませんでした(号泣)。しかし翌日以降から、香港やインドネシアなどのアジア圏からのアクセスがちらほら。あれ?欧州に配ったのにな?飛行機の乗り継ぎ?別の仕事で他のアジアにも寄ってるの?わかりませんが、とにかくアジアからアクセスが、数カ国から1,2件ずつぐらい来ました。

そしてその翌日以降からはイタリア、ギリシャ、フランス、ポーランド...などなど配ったであろう国からアクセスが1件づつ。ちゃんとアクセスしてくれている!!!うれちー!!!あとは配っていないアメリカからのアクセスも。なぜ。しかし、再訪問は少ない。そして各国からはアクセスは嬉しいけれど各1件。切ない。。。圧倒的にアクセス数が少ないのに、いろんな国からアクセスがあるという不思議な解析図を見ながら、これでは問い合わせは来ないなと、若干悟りました(あわよくばの気持ちも残りつつ)。

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気を改めて次の宣伝。3月の終わり頃にいろんな国の有名な美術館に所属するキュレーターたちが集まる会合があると聞き、そこでも宣伝してきました。4-50人ぐらいの人たちが集まっていたと思います。今度はリソグラフ 印刷のチラシを作って、それを配ることにしました。チラシにはウェブサイトに簡単にアクセスできるようにQRコードも日本語と英語の2種類を入れました。

QRコードにはこっそりアクセス解析を入れてみました(無料サービスの)。会合は3日間行われ、その間は全くアクセスがありませんでした(泣)。今度はアート以外の業務もしている市の人ではなく、美術業界で働くキュレーターたちなので、きっと反応は良いぞ!と思っていましたが、なかなかキビしー。

会合が終わって、キュレーターや研究者の人たちが自国に帰る頃からアクセスがありました。といってもQRコードから来たのは5件のみ。。。参加者数に対しての5人なので、なかなかの割合なのか、市の人たちは100%アクセスしてくれたので、かなり低い割合なのか。会議の数日後はQRコードからではなくダイレクトにアクセスしてくれている人もいるようで、若干ですがアクセス数は上がりました。

しかしいくら宣伝してみてもウェブサイトの中身が充実していないので、興味を持ちようがありません(私だったら)。卵とニワトリ、どうやって育てればいいのじゃー!!!!

と。だらだらと宣伝したことを書きましたが、まとめると今回の2箇所の宣伝は、直接何かあるというより名前を広めるという位置付けが大きいかと思います。これからウェブサイトを充実させ、海外の雑誌や媒体に宣伝した時に、キュレーターの目に止まったら「あ。前に見たことあるやつだ!」と親しみ半分でアクセスしやすくなるかもしれません(低い望み)。

ひー。誰か一緒に作業してくれる人、ぼしゅー。

ちょっと脱線の「やる気の話」

今回は、登録者が少なくてもサービスが成り立つような、アーティストリストの作成の話を書く予定でしたが、ちょっと脱線した話をしますね。

「アートピーポーたちが繋がるといいな」いう構想はたぶん、いろんな人がうっすらと考えることかと思います。私も例に漏れずに、ここ数年うっすら考えていて今回実行に移してみました。今回はなぜ、「うっすら」から「実行」になったのかを脱線として書きます。

そろそろ大きなものに巻かれなくても生きていけるのではないか?

大きなものというのは、権力だったり権威だったり。それが解体することはまだまだ無いとは思いますが、その傘の下でしか「活動したことにならない」ような時代はすでに終わっています。しかし実際の生活費を稼げるような活動や、展示の機会を得るにはやっぱり「何かに認められたもの」が強いなぁと。

私個人のキャリアの話をすると、美大に通っていません。美術教育と言って良いのかわかりませんが、2007年頃に美学校で版画と写真と細密画の授業を1年受けました。1年なんてあっという間なので、趣味の範囲の技術。あとは、2013年と2014年に福島で開催された芸術祭の総合ディレクターになり、2014年から2017年は宮城県にある私立美術館のディレクターとして展覧会を組み立てました。現在はブロックチェーン技術をつかった作品証明書を発行する会社でディレクターをしています。あと個人活動のBaexong Arts

私は自分のキャリアを奇跡的によい方向で歩んでいるなと自負していますが、学校法人でない「私塾」で一年足らずの教育、「地方の芸術祭」や、公営ではない「地方の私立美術館」での仕事は、王道から外れまくっているので(バカにされるというか、歯牙にもかけてもらえません)、野良アーティスト、野良キュレーター(インディペンデントキュレーターなんてカッコ良い感じでもなく)。おばちゃんの趣味。低空飛行で、本当に飛べているのかわからない程度の高度での活動です。

そんな感じで、「大きなもの」に巻いたり巻かれたりするタイプではないので、自立する道を選ばないと生きていけません。同じように低空飛行している人たちは、本来なら手を取り合って、組合でも作って権力に抵抗するのが道理です(アートの業界で生きていくためには)。しかし野良っ子たちは手を取り合うのは苦手です(だから野良っ子)。

「手を取り合わなくても取り合っているような仕組み」が今だったら、私程度の情報技術の力でも実現できちゃうかな?との不遜な考えが勝り、「うっかり」が「現実しちゃおう!」となりました。

実現がこのタイミングだった他の理由には、三田村光土里さんが自分の部屋をギャラリーにしようかなという話をFacebookに書いていたことを三田村さんに詳しく聞けたこと、川久保ジョイさんからイギリスのアート組合についての話を山登りしながら聞いたことも影響しています。アート業界のいらぬ権威(いる権威もありそう)を解放したり、「誰とも組まない組合」だったらやりたいなぁと。ちなみに2人は世界のあちこちで大きな展覧会に呼ばれているアーティストです。

直接ではないですが、2017年にイギリスのマイクロレジデンス「Art Action UK」に採択されて滞在していた時に、滞在させてくれていたKaori Hommaさんたちが運営していたアーティストのオープンハウスの活動も影響しているかもしれません。小さき活動も継続していくことで力を持つなというのを間近で見れました。

artaction-uk-japan.jimdo.com

 そして、事務所もシェアしてもらっているNOT SO BADなブログの人の影響も。彼はアーティストではないですが、自分のサービスで生活をしています。例えば「AIを2つ用意し、AI同士が延々と予測変換しているさまを見る」というような見ていて何が楽しいのかわからない、誰が使うのか、社会に役立つのかわからないサービスを「ITの人」ということで「仕事」と称して日々作っています。あんまりアーティストと変わらんなと横で見ていて思います(めっちゃ違うと思うことも多々ありますが)。

と、とりとめの無いことを書いてしまいましたが、次回は本当に「登録者が少なくてもサービスが成り立つような、アーティストリストの作成」について書きます!

登録が少ないよ!

前回、Open Studio Tokyoを立ち上げた記事を書きました。
今回は初めての改修のお話です。

このサービスは、日本のアートピープル(アーティスト/キュレーター/コレクターなどなど)が、仕事場(スタジオ/アトリエ)に国内外の人を招き入れることで、日本のアートシーンが他国でも盛り上がることを目的として作りました。

さくっと2日で立ち上げ、試験的にメールとメッセで50人くらいに告知しましたが、2人しか登録してくれませんでした(T_T)。お返事はくれるんですよ、素晴らしいサービスだから使いたいって!だったら登録してくれよー。切ないっ(承認欲求)!!!

で。なぜ反応は良いのに登録してくれないのか?仮説を立ててみました。

  1. プロフィールや作品画像を用意するのが、めんどくさい
  2. プロフィールを英訳するのが、めんどくさい
  3. 登録画面に記入するのが、めんどくさい
  4. なにもかも、めんどくさい

この仮説は(今回も)NOT SO BADなブログの人に相談して立てました。本は読みたいけれど、めんどくさいから3分以内でお願いしますという人向けのサービスを作っている人です。

blog.notsobad.jp

人生は「めんどくさい」との戦いです。この「めんどくさい」をいくらかやっつけたら、登録者は増えてくれるのか(増えないと困る)。仮説を元に具体的に行った(行っている最中の)改修は以下です。

  1. 日本語のトリセツページを作った。英語アレルギーの人もカモン
  2. アーティスト登録フォームの「超簡単版」を作った。
    名前を書けばおっけーぐらい簡単なものにしました(通常版も残しつつ)
  3. アーティスト一覧ページを作り始めた(現代美術のアーティストを、思いつく人から片っ端からリスト化していくだけ)

さて、3の「アーティスト一覧ページ」以外は1日で作り、今度は私個人のフェイスブックツィッターで呟いてみました。反響は悪くない(むしろ良い)。リツィートとかシェアをしてくれ、応援メッセも頂きました。ありがとー!!!

そして。例のごとく個別メッセで、スバラシー!そのうち登録するよー!という反響をいただき、実際に登録したのは3人((((;゚Д゚)))))))。前回の2人と合わせると、ここまでして登録者はたったの5人!!!しかも私のケレスミスで4人のデータを消してしまい、再登録を促すものの、再登録をしてくれたのは2人のみ。泣ける。なんだかんだで一週間ぐらいこのサービスに稼働している私の時間を返して。

 

しかし、悪い話ばかりではありません。私の書いたテキトー英文を添削してくれた人が現れたのです。うれちぃ。その人は、国内外の国際展で活躍するアーティスト。彼女は国内外のキュレーターたちと十分繋がっているので私が作っているサービスは必要ないのですが、自分の教えている生徒さんたちに紹介してくださるとのこと。紹介するのに、だらしない英作文だと恥ずかしいので添削してくださりました😭。うー!嬉し恥ずかし。

脱線して技術的な話も書いておくと、CMSワードプレス)でウェブサイトは作成しています。理由は、お手軽だから。しかしサービスが充実してきたらできないことも増えたりするかもしれないし、無料のサービスは開発が止まることも多々あるので、引っ越しのことも少し頭に入れつつ構築しなければなりません。ということで、プラグインにはあまり頼らないで制作する、できればCSSとHTMLで解決できる範囲、だめだったらJSという感じで考えています。

あとは、アクセスの75%はスマホからで他はタブレット、PCの順番なので、スマホで動作確認しながら作ろうかな(基本)。というぐらいの緩い開発ルールです。

次回は「アーティスト一覧ページを作り始めた」の内容で、登録者を増やさなくてもサービスを充実させる作戦について書く予定です。まだ作り途中なので、いつ書けるのか不明ですが。

Open Studio Tokyoとは

オープンスタジオ東京というサービスを始めました(これからはじめる)。

openstudiotokyo.baexong.net

アーティストの仕事場のことを、アトリエ(フランス語)とかスタジオ(英語)と日本では言います。 ちなみに私は自分の仕事場を「事務所」と呼んでいますが、友人に変だよと言われます。

日本には多様な芸術の現場があるのに(アーティストだけに限らず)、海外から調査にきた人たちと接点も持たないこともあるので「もったいない!」と思いたち、勢いで作りました。 スタジオが自宅兼用、シェアしていてるなどの理由で住所はおおっぴらにはしたくないけど、もしタイミングがあえばスタジオ訪問来てもいいよ、どこか場所を設けてプレゼンしてもいいよというアーティストと、主に海外からのキュレーターやコレクター、アーティストを繋げるお手伝いをします。キュレーターやコレクターに制作現場を見てもらうことも大切。 まだテスト運用中ですが、興味のある人、テストサイトにご協力いただける人はご連絡くださると嬉しいです!

というのがサービスを立ち上げた趣旨です。なぜアーティストは仕事場をキュレーターやコレクターに公開した方が良いのかというと。

  • どんな趣向性か理解しやすい、スタジオにある細々した作品群も含め、言葉では説明できないことも理解してもらいやすい。
  • キュレーターやコレクターが来た時、相手が想像していなかった作品との出会いがあったり、コミッションワークに繋がったりする
  • 展覧会前に、制作風景をキュレーターと共有することで意思の疎通がはかれる
  • コレクターが買おうかどうか迷っている時、他の作品たちも見せて作風の深いところまで理解されるので、買ってもらいやすいまたは、固定の(何度も買ってくれる)コレクターになってくれやすい

アメリカやヨーロッパでは(アジアでスタジオビジットの話を聞いたことがないのでわからない)

  • 展覧会で作品を見た後に、コレクターがスタジオ訪問して、展覧会に出品しているもの以外も買っていく
  • 日本のアーティストがNYなどのギャラリーと契約しても、訪問できる場所にスタジオを持ってないと作品を見ながら打ち合わせができないので不利

という話を時々ききます(アートフェアとか、ぱっと売り買いするような現場はまた違うのかと思いますが)。

で。日本のアーティストの仕事場の事情と言いますと、訪問してもらうほど広くないのが実情です(泣)。 なんなら自宅の四畳半の和室で、部屋いっぱいに作品を作っている人もいますし、四畳半に畳とはいわなくても、衣食住を共にするワンルームの部屋で生活感いっぱいで制作している人もいます。絵筆がちらかっているなら「アーティストらしい(ってなんだ!?)」かもしれないですが、洗濯物や食器を片さないと客人を部屋にあげられる状態じゃないという人もいます。 もちろん大きなスタジオを持っている人たちもいますが、比較的郊外が多いです。最寄駅のない(徒歩30分とか!)の大きな倉庫を数人で借りているアーティストたちもいます。

そんなこんなで、狭かったり、広くても行くのは無理じゃろ...と、日本ではスタジオ訪問はそれほど積極的には行なわれていません(一方、一部の利便性のよいスタジオを持っている人たちは、積極的にオープンにしたり、スタジオで展覧会もしています)。しかし、利便性は悪くとも部屋が狭くとも、制作の現場は時々人に見てもらった方がよいのではないのかー(しょっちゅう展覧会ができてコンスタントに売れたり、次のコレクターやキュレーターと繋がっている人以外は)と私は思います。狭くてなんぼ!

そして、海外で紹介される日本のアーティストには偏りがあります。

  • 英語が喋れるアーティストは仕事がしやすいとか
  • 海外の人が好む傾向の作品をつくっているとか
  • 一度大きく紹介されたらその情報を見て次の仕事がくるので同じアーティストが使われるスパイラルになっているとか
  • 日本語以外で情報発信していないアーティストが多すぎるとか
  • 海外の人が日本に調査にきても、その時にやっている展覧会で出会うか、紹介してもらうしかない

等々、諸々と理由はあるかと思いますが、それにしても偏っている。 日本であんまりうまくいっていない(と思っている)人でも他の国ではもう少し展示の機会があるかもしれない。 ということで、せめて上にあげた理由の後者二つ「日本語以外の情報発信/調査しに来ている人との出会い」を解決できれば、日本の多様なアートシーンが日本以外にも広まるかも!と思いたちました。

個々のウェブサイトで発信しても、海外からの検索になかなかひっかからないし、プロモーション用に外国語でSNSをしてみても制作との両立で閑散としがち。。。という前例をたくさん見て来たので

  • 一度登録すれば、あまり更新しなくてもよい
  • 情報が網羅されたサイト

という二つだけに的を絞ってサービスと開発しようかなと。 ちなみに私はプログラマではなく、アーティスト兼キュレーターです。 そして、このサービスに開発費用を出してくれる出資元はありません(求む)。 なので、予算化するまで開発はお金のかからない方法を選びました(NOT SO BADなブログの人に強く勧められた)。

blog.notsobad.jp

  • 自分の運用しているウェブサイトのサブドメインを使う
  • 検索などはCMSを使い、開発しない
  • 情報収集のフォーム(メールでやりとりすると情報がどこにあるのかわからなくなるので、スプレッドシートで一元管理)やアナリティクス(何をすれば良いのかわからないので、アクセス解析に基づき、サービスに力をいれるところを変えていく)は、無料のグーグル先生だより

サービスが大きくなって予算化したら、誰かプログラムのかける人に頼んだり、独自ドメインに引っ越ししたり、焼肉食べたりしたいな。 最初に公開するまでの開発日数は2日かけました。

1日目:悩みの日

  • メモ用紙に、サービスの概要と見取り図と、あわよくばの妄想を書き出す(1.5時間くらい)あとで犬にメモを食いちぎられる
  • サーバーとドメインを最初に独自で取得するか、サービスをがんばってフレームワークで作るか調べる(2時間くらい)
  • CMSでぱっと作ることに決めたのに、なんどもデーターベースを上書き構築したので、おかしくなって結局時間をとられる(2時間くらい)
  • CMSのテーマをおしゃれなのにするのか、シンプルなのにするのか悩む(1.5時間くらい)

2日目:勢いの日

  • とりあえず最低限のページを作って公開にこぎつける (3時間くらい)
  • メッセとメールで個別にアーティストに告知をする(1時間くらい)
  • グーグルアナリティクスでライブで開封状況を確認する、気になってPCから離れられない(断続的に3時間くらい)
  • メッセでのお返事は感触の良いものの、誰も登録してくれない((((;゚Д゚)))))))打ちひしがれる(2時間ぐらい)

とうことで、3日目からは改修のお話ですが、今日はここまでー。